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クロスブレイム紹介

【目次】

クロスブレイム概要

レイラの原型とも言えるゲームがあるらしい。こんな噂をご存知でしょうか。
そのゲームとは、同じdB-SOFT製、MSXのソフト『クロスブレイム』です。

今回クロスブレイムを紹介するに当たって、実際のソフトを購入するまでに至れず、代わりにプロジェクトEGGでダウンロード購入致しました。プロジェクトEGGのソフトは、中には説明書付き(pdfデータ)のもありますが、クロスブレイムには付属せず。よって、ネットで収集できた僅かな情報と、タイミング良く発売された『アクションゲームサイド Vol.2』の特集記事を参考に、伝聞と推量多めの頼りない不安口調をもって、クロスブレイムの紹介をすることになりますが、ご了承下さい。

クロスブレイムプレイ画面

ゲーム内容を一言で表現すると、「MSX版メトロイド」。世界観はSFで、多数の武器を使い分け、ダンジョン内のアイテムや通路を探す、探索要素の強い横スクロールアクションです。「メトロイドの影響を受けたクロスブレイムの影響を受けたレイラ」ということでしょうか。

【ストーリー】
悪魔に支配された惑星ボウ。家族を悪魔にさらわれた少年ジンタは、父の作ったスーツとお手製のレーザーガンを手に、独り巨悪に立ち向かうのだった。


【発売日】
1986年?月?日
メトロイドの影響を受け、レイラの原型となったと言われるくらいですから、発売日はメトロイド(1986年8月6日)とレイラ(1986年12月20日)の間だと思われますが、正確な日にちは不明です。どなたか教えて下さい。


【難易度】
自力でも何とかクリアできますので、レイラよりは易しいと言えるでしょう。
詰みポイントは存在するものの、「降りたつもりが、上の階に上がってた」、「道がループしていて抜け出せない」という、レイラでお馴染みの理不尽な罠は実装されておりませんから、昔のゲームとしては、まだ親切設計です。

クロスブレイムの難しい点は、「隠し通路と隠しエレベーター探し」です。しかし、それらが隠されている位置は何となく察しが付き、見つけさえすれば、後は特別道に迷うこともありません。「通路とエレベーターは見えてるケド、正しいルートを見つけるのが困難」なレイラとは、難しい点がやや異なります。


【マップの構成】
ASTEROID1〜8と分かれているレイラに対し、クロスブレイムは最初から最後まで同じエリア内の探索です。スクロールさせた後ろの画面に戻ることができ、同じルートを何度も辿る事になります。そのため、より強くメトロイドを感じます。


【無駄知識】
クロスブレイムのメインテーマには、歌詞が存在します。当時のプレゼント品のカセットテープに添えられていたそうです。『アクションゲームサイド Vol.2』にも掲載されていますので、興味のある方は読んでみて下さいね。

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クロスブレイム ここが面白い!

【弾丸が1種類じゃない】
多数の武器を使い分けるのはレイラと一緒ですが、ピストル一つでも、異なる弾丸が2種類用意されているのが、クロスブレイムの特徴です。状況に応じた弾丸を込める操作は快感!プレイして、特に面白い!と感じたポイントでした。
弾丸チェンジ
もっとも、GUN+GUN BULLETとDARTが万能過ぎて、この操作が必要になるのは、ゲーム中数回しかないのが残念です。


【マルチエンディング】
この古い時代にマルチエンディング採用は、結構凄い事なんじゃないでしょうか。BAD ENDは当然として、GOOD ENDでも「万事めでたし!」とは言えない展開が印象に残ります。
レイラも、是非マルチエンディング採用してほしかったですね。マニトカ逃がすとBAD END、マニトカ捕まえるとGOOD ENDみたいな。

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スタッフ

スタッフ
STAFF
CROSS BLAIM LayLa
AKIHIRO NISHIMURA BLAIM NISHIMURA SPECIAL THANKS
OSAMU TAKADONO OSAMU TAKADUNO SPECIAL THANKS
TAKAMI HASEGAWA
HIROYUKI KAJIYAMA HIROYUKI KAJIYAMA SPECIAL THANKS
KAZUYUKI OKUYAMA KAZUYUKI OKUYAMA SPECIAL THANKS
FUMIYA MATSUI FUMIYA MATSUI SPECIAL THANKS
YUJI YOSIDA YUJI YOSHIDA SPECIAL THANKS
JUNICHI SATO JUNICHI SATO SPECIAL THANKS
SEIICHI MATSUNO SEIICHI MATSUNO DIRECTOR
SHIGEAKI HIRABAYASHI
LOGO MORIAI PAUL MORIAI SPECIAL THANKS
MUSIC SAITO YASUHITO SAITO MUSIC DIRECTOR
MEGUMI YOSIDA MEGUMI YOSHIDA PRODUCTS MANAGER

クロスブレイムでGOOD ENDを達成すると、スタッフロールが流れます。全部で13名。名前が流れるだけで、誰が何を担当したのかは、MUSIC SAITO(斉藤さんが音楽担当)と、LOGO MORIAI(森合さんがロゴデザイン担当)くらいしか分かりません。

クロスブレイムスタッフの13名中11名は、レイラのスタッフロールに登場します。もしかしたら記載のない2名も、別名で登場している可能性があります。ABESHI HIDEBU(あべし ひでぶ)とか、INDO NO OBASAN(インドのおばさん)など、意味不明のハンドルネームが流れますから。詳しくは、レイラのSTAFF CREDITSを参照して下さい。

SEIICHI MATSUNOさん、YASUHITO SAITOさん、MEGUMI YOSHIDAさんの3名は、クロスブレイムでもレイラでも主要スタッフとして活躍されたようですね。
AKIHIRO NISHIMURAさんの名前が、レイラのSPECIAL THANKSでは、BLAIM NISHIMURAになっているのに注目!

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メトロイドの影響力

クロスブレイムがメトロイドより先に出ていれば、「あのメトロイドに影響を与えた作品が存在した!」と話題になって然るべきですが、そんなの聞いたことありません。よって、クロスブレイムが後発であるという推測の元、話を進めます。

関連書籍の雑誌群によると、レイラの開発は、少なくともメトロイド発売よりも早い1986年6月にはスタートしています。ところが開発は遅れ、本来9月だった発売日は、12月まで延びています。初期の開発画面は、製品版のレイラとは大分雰囲気が異なります。恐らく途中で路線変更や大幅な修正が入ったため、発売が延びたのでしょう。

さて、実はクロスブレイムの方も、開発段階で大きな路線変更があったようなのです。アクションゲームサイド Vol.2に、開発当時の広告が掲載されていますが、ホントに全然違います。操るキャラは2頭身。最大3人まで同時プレイ可能な、面セレクト型のアクションゲーム。立派なイメージイラストまで用意し、実際のプレイ画面写真も掲載されていますから、ある程度開発は進んでいたと思われますが、一体何故現在の形に変化したのでしょう。

思うに、レイラとクロスブレイムの軌道修正には、メトロイドの存在が大きく関わっていたのではないでしょうか。「多数の武器を使い分け、入り組んだ迷路のようなマップから、アイテムを回収し、正しいルートを見つけ出す、探索要素の強いアクションゲーム」。メトロイド特有の面白さにdB-SOFTの開発者さんが強い影響、インスピレーションを得て、「是非ともうちのゲームにも、この要素を取り入れよう!」と大幅な変更を行った。こういう事ではないかと考えます。あくまで管理人の仮説なので、話半分に受け止めて下さい。

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「RPG」のこだわり

dB-SOFTが1985年12月14日に発売した『頭脳戦艦ガル』。どう見てもSTG(シューティングゲーム)なのですが、RPGとして売られたために、ネタにされ続けている問題作です。しかし、日本で一般にコンピューターRPGを広めたドラゴンクエストの発売は1986年5月27日で、ガルより5ヶ月も後の事です。まだコンピューターRPGがどんなものであるか、一般に具体的に認識される前の発売なんですね。

どうやらこの時期のdB-SOFTは、「RPG」という単語にこだわっていたようです。クロスブレイムの開発当時の広告には、次のような売り文句が書かれています。

ロールプレイングを超えたリアルファイトRPG

先の話の通り、開発段階と製品版で大きく姿を変えたクロスブレイムですが、姿を変えた後も「アクションRPG」として紹介されています。ガルと違って、こちらはRPGとして受け入れられ、ツッコミもないようです。

似たようなゲームですが、レイラがアクションRPGって紹介されているのは、見た事ありませんね。「セーブするかの如く、状況に合ったパスをいつでも表示できる」のがその差だと言うなら、『スペースハンター』もアクションRPGと言えるのかな?

・・・と思って手持ちの古雑誌を見返したところ、『ハイスコア 10月号』が、スペースハンターを「ファミコン初のスペース・ロールプレイング」、レイラを「アクションロールプレイング」と紹介していました。

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